身近なSNS詐欺。こんな状況には要注意!
こんにちは、アリスです。みなさん、SNSは使っていますか?
SNSはリアルでは出会えない人と簡単に繋がれる面白さがありますが、友達を装い犯罪に巻き込もうとする事例も増えてきています。
今日はアリスがインスタグラムで遭遇したSNS詐欺(犯罪?)についてです。
ちょっと長いお話になりますが良ければお読みください。
知らない外国人からのメッセージ
ある日突然、外国人からメッセージが来ました。
「Hi!I’m Elbert.」
エルバートと名乗る外国人で、かなりフランクな感じです。非公開アカウントなので写真は見えません。
私のアカウントがオススメに上がってきたから、近くに住んでいるのかとメッセージを送ってきたとのこと。
日本に住んでるよ!と返事をすると、
僕はアメリカで生まれた韓国人で、今ロンドンで仕事をしている、イギリスには来たことがあるか、僕は石油精製に携わるエンジニアだけど君は何の仕事をしてる?
などフレンドリーに会話を進めてきます。
軽い気持ちで答えていると、
君と出会えて本当に良かった、インスタグラムは普段あまり使っていない、もしよければWhatsAppかLINEの連絡先を教えてくれ、
と言われました。
LINEへ誘導
正直抵抗はありましたが、好奇心が勝り(←)LINEで会話を続けることに。
LINEでは、早速自分の写真を送ってきて、
君は結婚しているのか、僕は数カ月前に長年付き合った彼女と別れてしまい傷心している
と教えてくれました。
出会い系詐欺?ロンドンからわざわざ日本人である私にメッセージを送って来るなんて非効率じゃない?
と思いながらも会話を続けていました。
元カノと別れた原因は、元カノの浮気。
浮気をしているその場に遭遇したというドラマのような展開だったと教えてくれました。
「気を悪くしたらごめんよ、まだ忘れられなくて死ぬほど辛いけど生きていかなくてはいけない。友達も少なくて本当に寂しいんだ。君が既婚者であることは百も承知だ。でもどうか、僕の家族になってくれ。僕は不細工でコミュ障だからもう彼女なんてできない。」
かなり悲観的なメッセージです。
彼の言うことが嘘か本当かはわからないけれど、メッセージだけのやりとりならリスクはないはず。
「もちろんよ!大丈夫、きっとあなたにもすぐに良いが見つかるわ。」
と雑談を続けることにしたのです。
恋人のような会話
彼との会話はほぼ毎日続きました。
既読スルーしていても「どうしたの?」と返事を催促してきたり、今日はどんな一日だったか、君の家族は元気に過ごしているか、今日はこんなディナーを作ったなど細かな連絡が続きます。
ストーカー気質なの?そんなんだから浮気されるのよと心の中で思いながらも、私も雑談を楽しんでいる節もありました。
「お金はあるけど家族が居ないことが寂しい。父も亡くなり、唯一の肉親である母はニューヨークにいる。これまで必ず年に一度は会いに行っていたのに、コロナ禍で会いに行くこともできない。本当に孤独だ。ちなみにこれは昨年母の誕生日プレゼントに贈ったものだ」と写真を送ってきました。
金持ちを醸し出す写真の数々
母親らしき女性とともに彼がプレゼントしたという高級車が。
あなたのお母様は幸せねと言うと、
もしも娘が生まれたら絶対に甘やかすよ、今は家族が母しかいないから母を甘やかしている、
と言っていました。
日本ではどんな投資が流行っているのか、と聞いてきたこともありました。
ロンドンでは不動産ビル投資が流行っていて僕も外国の物件を探している。ドバイの物件を買おうか迷ったが、きっとバブルだから辞めた。家は既に2つ持っている、家族ができたら定住しようと思って大きな家を買ったが、彼女とは別れた。その家は人に貸して、自分は小さなアパートに住んでいる、と。
ロンドンに2軒も家を保有しているなんていいね、未来の彼女がうらやましい!
というと、
家族のいる君の方がうらやましい、僕は生涯孤独だ、と自嘲していました。
彼の仕事は、大きな石油精製会社の現場監督だそう。
サラリーマンにしては羽振りがいいなと思いましたが、石油業界はそんなに稼げるのかしら、
もしかしたら本当にお金持ちなの?という気持ちになっていました。
これから仕事に行くと言って、さりげなく、いや、わざとらしく、ロールスロイスのロゴが映り込んだ写真が送られてきたこともあります。
出張先でトラブル発生
LINEを始めて一週間ほど経ったころでしょうか。
これまで準備してきた大きなプロジェクトが成約した、明日にはボリビアに発つ、2-3ヶ月滞在することになるから荷物をまとめる、というメッセージが来ました。
そして到着から2-3日後。困ったことになっというメッセージが。
ボリビアに来てから自分の銀行口座にアクセスできない、仕事で使うお金が入っているから途方に暮れている、
恥ずかしくて会社には相談できない、君を信じるから日本からアクセスできるか確かめてくれ
とのこと。
会社に相談したら?電話で銀行に相談したら?と提案しても仕事のできないやつだと思われてしまう、
まずはログインしないとサポートセンターにも繋がらない、俺たち友達、いやそれ以上の関係だよな!?
めっっっちゃ困ってるから助けて!
という感じです。
プライベートバンクのIDとPWも送ってきました。
tident pb・・・トライデントプライベートバンク?
ぐぐってみると、実在する銀行のように見えました。
右下に「We are here」チャットサポート機能が見えます。
ログインしないとサポートセンターも連絡がつかないと彼は言っていましたが、ログインせずともチャットはできるようです。サポートセンターに事情を話し、解決策がないか問い合わせてみることに。
ボリビアは安全地域でないからアクセスできないかもしれない、友人を助けてあげて、との返信です。今思えば、このサイトも架空サイトだったのかもしれません。
本当にお金が入っているのか気になってしまい、ログインだけなら、と確認することに・・・(良い子はまねしちゃダメ!)
すると、確かに入っていました。
£780,000・・・日本円に換算すると1億円以上です。
カタコトの英語で複雑なことを言うので、全て把握できませんでしたが
事業で使う設備と人件費の支払いに使うお金、そして自分の報酬がここにある、そしてプロジェクトが終わればさらに$460,000(約4800万円)の報酬が得られる、だから僕の代わりに、従業員に送金してほしいと言っています。
君は世界一だ、既婚者だとわかっているけどキスしたいくらいだ、と熱烈です。
これまで、せいぜい国際ロマンス詐欺(恋愛関係をにおわせ、金銭を要求する詐欺)だと思って会話を進めてきましたが、彼の目的は、私に資金を受け取らせること。
一体どういうことなのでしょうか?
マネーロンダリングとは
「外国人 詐欺 送金」で調べたところ、どうやらこれはマネーロンダリング型の詐欺のようでした。
引っかかってしまったらどうしたらいい?
アリスの場合、送金はおこなっていなかったものの、彼の口座にログインした履歴が残ってしまっています。
自宅のIPアドレスから遡られ、犯罪に加担した濡れ衣を着せられたらどうしよう、と不安になり、念のため警察に相談しておくことにしました。
警察に事の顛末を話しましたが、口座へアクセス履歴が残る程度では犯罪への加担にはならないとのこと。
送金の履歴が残っていないのならばとりあえずは大丈夫だろうとのことでした。
ただ、アクセスしたのは架空サイトの可能性も高く、スマホのデータをとられている可能性もあるので機種変更するのがベストと言われました。
また、ネットバンキングで不正出金がないか等注視しておくこと、迷惑メールが届いたりしても無視するようにと言われました。
インスタグラム、LINEもできればブロックするように、と。
怪しい人とは連絡を取らない
怪しいなと思いながらも好奇心が先行し、知らない外国人と連絡をとってしまった私。
今回はギリギリのところで危険な目には遭わずに済みましたが、犯罪や詐欺は身近に潜んでいることがよくわかりました。
SNSは、誰とでも気軽に連絡がとれるのが魅力でもありますが、少しでも変だなと思ったら深追いせず立ち去るようにしましょう。
教えて白ウサギ!
白ウサギさん、危険察知能力を高める秘訣があったら教えてください!
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