通貨ペアにもルールがある?FXを深堀しよう

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こんにちは、アリスです。

 

前回の白ウサギの記事(あまり知られていない紙幣の話)難しいカタカナがたくさん出てきましたね。

紙幣には秘密が隠されているのでしょうか…。

 

さて、気を取り直して今回はfxのお話です。

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FXの通貨ペア

fxの経験がある方ならご存知かと思いますが、取引される通貨ペアは、USD、JPY のように、3文字のアルファベットの組み合わせで表記されています。最初の2文字は国、3番目は通貨自体の頭文字ですね。

この通貨コードは、ISO4217という国際規格でその表記が定められいています。だから、勝手にコードを変えたりはできません。

また表記順は、左側が基本通貨(主軸通貨、ベース)、右側は決済通貨(引用、カウンター)となっていて、例えばUSDJPYなら、米ドルを円で買ったり売ったりする、ということを意味しています。左の通貨が商品で、右の通貨で売り買いするようなイメージです。

じゃあ円を米ドルで取引したい場合はJPYUSDなのかというと、それは違います。USDを購入すると自動的にJPYを販売したことになり、USDを販売すればJPYを購入したことになるからです。

よってJPYUSDという通貨ペアはありません。

では、この表記順、どちらの通貨が先に来るのか決まっているのでしょうか。

通貨の組み合わせを調べてみた

代表的な通貨の組み合わせを調べてみました。名付けて通貨の総当たりリーグ!

縦と横に各通貨を置き、ぶつかったところは主軸通貨(左側)になる方の通貨を示しています。

通貨は170種類以上あるため、その組み合わせも、170×170-(重複)=1万ペア以上ありえますが、FX会社は需要がある通貨ペアのみを商品として取り扱っています。空白は一般的にあまり使用されない通貨ペアです。

また、CADとCHFの組み合わせはCADCHFとCHFCADの2パターンあったのでどちらも載せました。

これを見ると、EURはどの通貨に対しても常に主軸通貨ですね。めちゃくちゃ強いです。その次に強いのはGBP。

逆にJPYはどの通貨に対しても常に決済通貨になります。激弱です・・・。

 

強弱をまとめるとこんな感じです。

欧米の列強とアジア勢の格差なのでしょうか?とはいえ、どんな通貨に対しても取引があるという意味では日本円の存在感も大きい気はしますが。

通貨の順番にはどんな意味がある?

さて、この順番には理由があるのでしょうか。

まず一つは決済の都合上その方が便利だから。日本円は、例えば1ドル100円のように、相手の1通貨に対して100通貨ほど必要になります。だから、1円=0.01ドルと小数点で表すよりは、100通貨を1単位とするようになった方が使い易いのですね。

それから、歴史的な背景も関係していると言われています。

15世紀半ばから17世紀の大航海時代、イギリスを始めとしたヨーロッパ各国が世界中に進出していき、様々な国を支配して金融の基礎を作りました。その当時、為替は信用ある通貨が左で、信用力が低い通貨が右とする慣習があったようです。現在、経済の中心はアメリカというイメージが強いですが、金融の世界ではイギリスがまだまだトップなのですね。1999年に発足したEUROが最も左側にきているのもその証なのかもしれません。

日本円が主軸通貨となる唯一の通貨

最後におまけを一つ。

日本円はどの通貨に対しても決済通過(右側)になると言いました。

でも、よくよく調べてみると、ひとつだけあったのです、日本円を主軸通貨とする通貨が…!

JPYILS イスラエルシュケルです。

ちなみにレートは、1 JPY = 0.0327968 ILS、1 ILS = 30.4908 JPY

なんだかとっても中途半端ですね(笑)。

取り扱いは、iFOREXというギリシャに籍を置くブローカーのみのようです(アリス調べ)。

もともと、fxは銀行間の短期資金の調達に用いられていた取引システムであり、それが1990年代に個人にも解禁され現在に至ります。銀行間取引のルールを決める時に、どんなやりとりがあったのか気になりますね。

前回の記事でも書いたように、ビジネスの発展と決済システムは切っても切れない関係にあります。決済システムを牛耳るものはビジネスを牛耳ると言っても過言ではないかもしれません。

 

FXもいろいろな視点で見ると、面白いですね。

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